読書感想文の宿題をサクッと終わらせるための5ステップ【完全ガイド】

国語の授業
本写真
国語が大嫌いな中学生
国語が大嫌いな中学生

あぁーまた今年も読書感想文の宿題が出たー。もう書けないから嫌なんだよなー

笹島
笹島

はい!作文が苦手なみなさん!サクッと書いてその宿題終わらせちゃいましょう!

こんにちは、笹島です。

読書感想文を簡単に終わらせたくて、この記事にたどり着いたみなさん。早く書ける方法を調べてちゃんと宿題を終わらせようというその気持ち。えらいです!

私は15年中学校で国語の先生をしております。宿題を無視する、もうあきらめて提出しない、という人も正直多いです。国語が苦手だけど、きちんと取り組もうとしている時点で、あなたは立派です!

読書感想文は、

  • 本を選んで、読む
  • 2000文字もの文章を書く

という、「読む」のも「書く」のも苦手な国語嫌いにとっては、かなりつらい課題です。

そこでこの記事では、「とにかく提出する」ことを目標にサクッと書く方法を紹介しています。あなたが国語が苦手であることを、あなたの国語の先生はすでに分かっていると思います。

そんなあなたが、なんとか読書感想文を仕上げて提出してきたら、それだけでもう合格です!何もコンクールで入賞するような立派な文章を書かなくてもいいのです。

この記事でお伝えする書き方で、オリジナルの感想文を書いて、終わらせちゃいましょう!

STEP1【本選び】ある本、書ける本、読める本

まずは、本選びです。読むのが苦手でもせっかくの機会です。何か文章に触れましょう。そう、文章に触れればよいのです。

次のリストから読めそうなものを探してみましょう。

  • 家にある本(読んだことのある本でOK)
  • 教科書から作品を1つ選ぶ
  • 短編(短くてすぐ読める本)
  • 興味のあるテーマの本(スポーツ選手など)
  • 話題の本(映画化された、など)

本は、学校の図書室で借りたり地域の図書館で借りたりすれば0円です。教科書の作品でも全然OK!お金をかけずにいきましょう。

STEP2【読む】付箋「5枚」にメモをする

本を選んだら、読みます。もう一度読み返すなんて面倒ですから、付箋を貼りながら読み進めましょう。付箋は5枚!次の5つのポイントのことをメモし、作文の中身に困らないように土台を作ります。

付箋にメモする5つのポイント

  1. 本の表紙やタイトルから感じたこと
  2. 共感できたところ、共感できなかったところ
  3. 疑問、気になったこと
  4. 真似したいところ、おもしろいと思ったこと
  5. 感動したところ、心が動かされたところ

では、ためしに小・中学生に大人気の「5分後に意外な結末」シリーズで実際に書いていきましょう!

本の写真

朝読書用に学校の図書室に置いてある確率も高い「5分後シリーズ」。本が決まらない…という人におすすめです。本当に5分で読めます!

短編集ですので、たくさんの話が入っています。気になった題名を見つけたら早速付箋に「どうして気になったのか」メモしましょう。

決められない人は1つ目の話を読めばOK!

「とにかく提出する」が目標ですから、さっさと読んでさっさと書けばいいのです。

【実例】5枚のメモを書いてみた!

付箋メモ1枚目
付箋1枚目
付箋メモ2枚目
付箋2、3枚目
付箋メモ3枚目
付箋4枚目
  • 1枚目「『国語は睡眠の時間』に共感。私もいつもとっても眠くなってしまう。」
  • 2枚目「『俺』?あれ、3人いたっけ?とこのとき気づいた。読み返したら『俺』と五月女とタケの3人いた。」
  • 3枚目「大河?俺の名前は大河というらしい。」
  • 4枚目「友達の家に来て仏壇に手を合わせるものか?高校生ってやるのか?」

1枚目はポイント2の「共感」したことを書きました。

2枚目~4枚目はポイント3の「疑問」です。

「5分後に意外な結末」というタイトルなだけあって、ところどころ「???」というところがあるのですが、そう感じたときにさっと付箋にメモして貼っておくといいです◎

5枚目は、結末が分かったときの感想を書きました。ポイント5です。ポイント5は、感じたことを素直に自分の言葉で書きましょう。「感動した」よりも、自分がどうなったのか、書くといいです。

「胸がぎゅっとした」「目が熱くなる感じがした」「えっ!と思わず言ってしまった」など、具体的な動きを書くといいですよ◎

「悲しかった」「すごいと思った」など、心の動き方を簡単に書かないように気をつけるだけでも、よい感想文になります。

STEP3【書く】1200字(3枚)目指す!

用紙や字数の制限を公式ページで確認してみましょう。

◇原稿用紙を使用し、縦書きで自筆してください。原稿用紙の大きさ、字詰めに規定はありません。

◇文字数については下記のとおりです。
 ・小学校低学年の部(1、2年生)本文 800字以内
 ・小学校中学年の部(3、4年生)本文1,200字以内
 ・小学校高学年の部(5、6年生)本文1,200字以内
 ・中学校の部 本文2,000字以内
 ・高等学校の部 本文2,000字以内

◇句読点はそれぞれ1字に数えます。改行のための空白か所は字数として数えます。

◇題名、学校名、氏名は字数に数えません。

https://www.dokusyokansoubun.jp/youkou.html より引用

実は最低文字数に決まりはありません。じゃあ、1枚でもいいじゃん…ということになりますが…とりあえず3枚目指してみましょう!

1枚じゃ「やり直し!」という先生もいるかもしれませんが、3枚なら受け取ってくれるのではないでしょうか(個人的感覚です^^;)国語が苦手な生徒が1枚でも書いて提出してきたら、私は「がんばったね!」と言います。

3枚目指して書き始めて、3枚行かなくても大丈夫です!とにかく提出することを目標にしているのですから、自分で読んで自分で書いた文を自信をもって提出しましょう!

インターネットで見つけた文章を丸写しして提出するよりも、友達やおうちの人に書いてもらうよりも、メルカリで他の人が書いた文を買って書き写すよりも!自分で書くことに意味があります。枚数は気にせず書きましょう。

【1段落目】書き出しは一択!「どうしてこの本を読もうと思ったか」

題名は最後に考えるので、1段落目から書き始めましょう。

書き出しは「私がこの本を読もうと思ったのは………だからだ。」と、読むきっかけを書きましょう。

正直に書いてOKです。すこーし話を盛っても大丈夫です。

たとえばこんなパターンです↓

「家にあったから読んだ」
→「この本は、母が買って家に置いてあった本だ。前に母が『おもしろいよ』と言っていたのを思い出し、読んでみることにした。」
「なんか表紙がよかった」
→「表紙の絵がきれいで、思わず手に取ったのがこの本だ。細かい線で街並みが描かれている。近未来的な雰囲気がして、本の内容が気になり読んでみることにした。」
「短いのがいいから」
→「正直、国語は苦手だ。読書もあまりしない。長い文章を読むとすぐに飽きてしまう。そんな私でも読める本はないか…と思ってたときに、インターネットでこの本が紹介されていた。学校の図書室で見たことがあったので、初めて図書室で本を借りて読んでみることにした。まさか自分が学校の図書室で本を借りるなんて。新しい経験をした。」

このように、立派なきっかけはいらないので、本当のきっかけを少し丁寧に、ややおおげさに、ドラマチックに書いてみましょう。

【2~6段落目】付箋の内容を200字ずつ書く

2段落目からは、付箋に書いた内容を書いていきます。付箋1枚=原稿用紙半分(200字)をイメージして書きましょう。文を書くことが苦手な人は1文が長くなりがちです。1文は短くしましょう。

付箋1枚目の内容を200字で書いてみると、こんな感じです↓

付箋1枚目
付箋1枚目

 「国語は睡眠の時間」、これは登場人物であるタケのセリフだ。とても共感できる。長い文章をみんなで読んだり、聞いたりしていると、いつも眠くなる。授業中に眠くなるのはよくないと思っていても自然と眠くなってしまうのだから仕方ない。そんな私と同じことを思っているタケが、「山月記」という本のフレーズを言い出したから、友達の五月女は驚いているのだ。タケはいきなりこのフレーズを覚えると言い、何度も何度も練習をする。

6文、201字になっています。付箋に書いた自分の感想+この場面のあらすじを少しいれてあります。このように少しずつあらすじを入れることで「書くことがありません!」を防ぐことができます。あらすじも少しずつ書き込んでいきましょう。

この調子で、1枚の付箋について、200字ずつ考えていきましょう。一気に1200字書く、ではなく200字ずつ積み重ねていけば、付箋5枚×200字=1000字ですから、3枚目までたどり着くことができます。

1段落目の書き出しと、7段落目のまとめを合わせて、1200字!無理な数字ではありません★

【7段落目】読んだ後の自分のことを書く

最後の段落は、書き出しに書いたことの続きを書くイメージです。

書き出しの例に合わせて、最終段落を書いてみます↓

「家にあったから読んだ」
→「この本は、母が買って家に置いてあった本だ。前に母が『おもしろいよ』と言っていたのを思い出し、読んでみることにした。」
「読み終えてみると、確かに母が言ったようにおもしろかった。でも『おもしろい』というより、私は少し悲しい気持ちになった。そして友達に会いたいと思った。いつも当たり前にいる友達だが、それは当たり前じゃないことに気がついた。」
「なんか表紙がよかった」
→「表紙の絵がきれいで、思わず手に取ったのがこの本だ。細かい線で街並みが描かれている。近未来的な雰囲気がして、本の内容が気になり読んでみることにした。」
→「読み終えてみると、近未来の話ではなかった。むしろ現在の自分の周りにある話だった。いつも当たり前にいる友達だが、それは当たり前じゃないこと、そんなことに気がつかせてくれる本だった。」
「短いのがいいから」
→「正直、国語は苦手だ。読書もあまりしない。長い文章を読むとすぐに飽きてしまう。そんな私でも読める本はないか…と思ってたときに、インターネットでこの本が紹介されていた。学校の図書室で見たことがあったので、初めて図書室で本を借りて読んでみることにした。まさか自分が学校の図書室で本を借りるなんて。新しい経験をした。」
→「読書が苦手な私でも本当に5分で、あっという間に読むことができた。少し悲しい話だったけど、いつも当たり前にいてくれる友達に感謝しなきゃなと感じた。いつもは行かない図書室だけど、今度友達と一緒に行くのもいいかもしれないと思うことができた。」

このように、本を読んだあと、自分はどう思ったのか、どうなったのか、を書きます。立派なことは書かなくていいので、実際に思ったことを書きましょう。思ったことを「少し盛る」はOKです!覚えておきましょう^^

STEP4 題名を考える 「○○○を教えてくれた△△」

1200字書き切ったみなさん、お疲れさまでした!最後は題名を考えましょう。

ここまで書いたのですから、「○○○を読んで」というつまらない題名はやめましょう。しかし、ここで悩む必要もありません。

「○○○を教えてくれた△△△」

この題名でOKです。

本ですから、何か私たちに教えてくれるはずです。ここまでくればなんとなく○○○と△△△にふさわしい言葉が入ると思います!

たとえば、こんな感じです。

  • 友達の大切さを教えてくれたタケと五月女
  • 当たり前じゃないことを教えてくれた「(本のタイトル)」
  • 悲しみを教えてくれた3人の友情

本のタイトルを入れてもOKです!

あとは、学校名・学年・クラス・番号・氏名を書いて完成です!お疲れさまでした!

STEP5 提出する 再提出はアピールで免れよう!

さあ、いよいよ提出。提出したものの先生から、

国語の先生
国語の先生

3枚しか書いてないのか?やりなおしだ!

なんて言われてしまったら…

負けずにアピールしましょう!

「先生、ごめんなさい!本当に作文は苦手なんです。でも、自分で書きました!本に付箋を貼りながら読んで、文にしたんです。がんばりました!読んでください!3枚しかないけど、しっかり書きました!」

あきらめないで、ねばりましょう!笑

せっかく書いたんですから、受け取ってほしいですね。

まとめ

STEP5を達成したみなさん、本当におめでとうございます。

読書感想文というのは、国語の学習の中でもかなりレベルの高い課題です。

夏休みの課題として「はい、やって~」でできるものではありません。

個人的には夏休みの宿題ではなく、授業の中でしっかり扱うものだと思いますので、宿題としてはなくてもいいと思います。

書くことが得意な人が、コンクールでの入賞を目標に、夏休みの時間をしっかり使って書くならば、夏休みの宿題として意味があります。

入賞を狙って書きます!という方はこちらの記事を参考にしてください♪

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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