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※この記事は、
公立中学校で国語教諭として10年以上勤務した筆者の経験をもとに発信しています。
現在も非常勤として教えている筆者が、2026年の課題図書「リュウグウの砂に挑む」について解説します。
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読書感想文の課題図書…どれで書けばいいかなぁ…
とお悩みの人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「リュウグウの砂に挑む」で読書感想文を書くときに、何を書けばいいか・どんな人に向いているかを、現役国語教師の視点でわかりやすく解説します。
他の課題図書と迷っている人はこちら(書きやすさ比較)
▶「チーム・テスならだいじょうぶ」は書きやすい?向いている人をチェック
▶「君の火がゆらめいている」はどんな人におすすめ?
「リュウグウの砂に挑む」の読書感想文テーマ例

この本は2026年(第72回青少年読書感想文全国コンクール)の中学校の課題図書です。
「リュウグウの砂に挑む」は、課題図書3冊の中で唯一のノンフィクション作品です。
「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから持ち帰ってきた砂を、副題にもある通り「チームで小惑星のサンプルを分析」するプロジェクトの過程が、中学生にもわかりやすい言葉で書かれています。
「リュウグウの砂に挑む」 テーマの切り口
・研究(宇宙など解明されていない問題に向き合う姿勢)
・チーム(大きなプロジェクトをチームの力で乗り越えていく)
・失敗(失敗したときの経験をどう生かしていくか)
・成果(偉大な成果を成し遂げるための小さな一歩、苦労)
一見すると専門的に見えますが、「チーム」や「失敗」といった身近なテーマで考えることもできるため、意外と感想文が書きやすい作品です。自分の経験と重なりそうだと感じた人は、一度手に取って読み進めてみるのがおすすめです。
実際の写真やレビューも確認できるので、内容をイメージしたい方はこちらからチェックしてみてください。
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リュウグウの砂に挑む: チームで小惑星のサンプルを分析 (くもんジュニアサイエンス)
あらすじ(ネタバレなし)
「リュウグウの砂に挑む」あらすじ
探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星のサンプルを分析し、地球の生命の起源(水や有機物)を解き明かそうとする研究者たちの取り組みを描いたノンフィクション作品です。チームで協力しながら宇宙の謎に挑む姿や、未知の物質を調べる緻密な作業と情熱が伝わってきます。
→物語よりも事実にもとづいた話が好きな人や、理科や宇宙に興味のある人には特におすすめの一冊です。また、「登場人物の気持ちを考えるのが苦手」という人でも、事実や出来事をもとに考えやすいため、読書感想文が書きやすい作品です。
「リュウグウの砂に挑む」で読書感想文が書きやすい理由


理由① ノンフィクション作品である
この本は、2026年の課題図書の中で唯一のノンフィクション作品です。
物語文のように登場人物の気持ちを細かく読み取る必要がないため、「出来事に対して自分がどう考えたか」を中心に書きやすいのが特徴です。
また、小惑星探査機「はやぶさ2」は当時大きなニュースになったため、関連する資料や動画がインターネット上に多くあります。
事前に背景知識を少し入れておくことで、内容の理解が深まり、より具体的な感想文を書くことができます。
理由② ページ数が課題図書の中で最も少ない
この本は118ページと、他の2冊に比べて短い作品です。
さらに、イラストや写真が多く使われているため、文章量も比較的少なく、読みやすい構成になっています。
小惑星探査というテーマは難しそうに見えますが、中学生にも理解しやすい言葉で書かれているため、専門的な内容に不安がある人でも安心して読み進めることができます。
理由③ ストーリーの展開が早くてどんどん読み進められる
ノンフィクション作品は、事実の流れに沿って読み進められるため、出来事を整理しながら読むことができます。
この本でも、成功に至るまでの過程や試行錯誤が順を追って紹介されており、それに対して自分がどう考えたかを書きやすい構成になっています。
物語のように感情の動きを追うのが苦手な人でも、「この出来事から何を学んだか」という視点で感想文を書くことができるのが、この本の大きな特徴です。
「リュウグウの砂に挑む」はこんな人におすすめ

- 理科、科学、宇宙に興味関心がある人
- チームでやることで大きな成果を得た経験がある人
- 失敗したことがある人、失敗から何か学んだ経験がある人
- 勉強が大変だ、どうやって勉強したらいいんだろう、何のためにやってるんだろうと思っている人
→1つでも当てはまる人は、中学生の読書感想文にふさわしいテーマを設定しやすいので、書きやすくなります。
なぜこの人に向いているのか
この作品は、小惑星探査機「はやぶさ2」が持ち帰った砂を分析し、宇宙の謎を解き明かそうとする記録です。
普段から理科の実験が好きだったり、宇宙や人間の始まりに興味があったりする人にはとても面白い作品です。
砂1粒を分析するために、世界中の人がかかわる壮大なプロジェクトが描かれていますので、そういったストーリーにワクワクする人にはおすすめの一冊です。
宇宙にあまり興味がない人でも、
・1つのことを成し遂げるための「チーム」の力を感じたことがある
・失敗から学んだことがある
という人は、共感できるポイントがこの本にはあります。
筆者は、数多くの失敗を経験しながらも、あきらめずに研究を続けてきた人物です。
この筆者の姿勢から学んだこと、感じたことを作文に書いていくと読書感想文ができあがります。
また、勉強のことでつまずいたり悩んだりしている中学生に向けて、筆者はエールを送っています。
本の中に出てくる筆者からの励ましの言葉を受け取り、自分の経験談を書くことで、
自分だけの読書感想文が仕上がると思います。
筆者が実際に送ってきた半生を知り、中学生である自分は何を考えたか。何が大切だとこの本から受け取ったのか、「事実をもとに自分はどう考えたか」を軸に書ける点が、この本の大きな強みです。
書くときの注意点(差別化ポイント)

この本で感想文を書くときは、「説明を書きすぎない」「筆者の行動や言葉を引用する」「自分の体験を具体的に書く」の3点が特に重要です。
説明を書きすぎない
読書感想文を書くときにありがちなのが、あらすじや背景を説明しすぎてしまうということです。
説明が多くなってしまうと、自分の体験談や考えを書く分量が少なくなってしまいますので、注意が必要です。
この作品は、実際に行われた「はやぶさ2」の大きなプロジェクトが中心話題ですが、このプロジェクトの説明は細かく書きすぎないようにしましょう。
「読んでいる審査員の人たちはみんなこの本をしっかり読んで内容を知っている」と思って書くことをおすすめします。
たとえば、「クリーンスーツを着たフェーズ2キュレーション高知のメンバーはまるで…」というような感じです。なぜクリーンスーツを着ているのか、フェーズ2とは何か、メンバーとは誰がいるのか。こういった説明は、本を読んでいる人にはわかることなので、いきなり単語を出しても大丈夫です。
それでも少し解説を入れた方が、文が読みやすくなるときには、ちょっとド忘れしてしまった友達に、「あれだとあれほら…」とちょっと説明を加えるくらいの感覚で、少し補足する程度にしましょう。
書き方の具体的な例はこちらの記事で解説しています。
あらすじが多くなってしまう人は、こちらで具体例を確認してみてください。
▶読書感想文の例文を添削!ダメな文章→入賞レベルへの直し方を完全解説
筆者の行動や言葉を引用する
この本には中学生である読者へのエールのような言葉が何度か登場します。
また、筆者のあきらめない姿勢が伝わる行動もたくさん示されています。
そういった行動や言葉を引用し、「この言葉に私は…」「この言葉は私を…」というように感じたことや考えたことを書くと、書きやすいと思います。
書き出しを筆者の言葉から書き始めると、それだけで印象的な冒頭文になります。
一番印象深かった筆者の行動や言葉を中心にして、感想文を展開させていくと自分の体験談や考えも自然に書くことができます。
「筆者の言葉」
↓
私の体験、そのとき自分が考えたことやしたこと
↓
筆者の行動
↓
筆者の行動から学んだこと
というように、筆者の言動と自分のこれまでの体験を重ね合わせながら書き進めると、読書を通して何を考えたのかが審査員にも伝わりやすい感想文になります。
自分の体験を具体的に書く
筆者の言動を通して思い起こされた自分の体験は、なるべく具体的に書きましょう。
「私も失敗したことがある」ではなく、「私は小学校5年生の夏を思い出していた」と、作文の中の世界を本から自分の世界に戻しましょう。
そこからしっかりと自分の体験談を書きます。審査員は本の内容は知っていても、読者の体験は初めて読みますので、丁寧に伝えます。どんな体験で、どんなことを考えたのか、どんな気持ちになったのか、審査員の先生が読んでわかるように書きます。
そしてまた、本の世界に戻します。
「でも筆者はあきらめなかった」「筆者はどうしたかというと…」というような感じです。
評価される感想文は、この「体験談」が大きなポイントになります。
評価される「体験談」の書き方はこちらの記事で、具体的な書き方を確認してください。
▶読書感想文で「体験談」が評価されない理由|校内選考・入賞作品との違い
読書感想文を書くときのコツ(題名と書き出しが重要)

入賞する読書感想文かどうかは、題名と書き出しで、評価が大きく変わると言っても過言ではありません。
題名と書き出しは、そのまま作文全体のテーマになるからです。
✖「リュウグウの砂に挑む」を読んで
✖ 私が「リュウグウの砂に挑む」を読んで感じたことは3つあります。
このような題名&書き出しはやめましょう。
この題名と書き出しで始まる作文は、あまりよい評価をもらえない可能性が高いです。
最初の審査員である学校の先生方は、短期間で優秀作品を次の段階に送らなくてはなりません。
じっくりと読んでもらえる選考作品の中に入りたいならば、題名と書き出しは工夫しましょう。
この作品では、「宇宙という大きな謎にチームで挑む」「失敗とは何か」といったテーマが重要になります。
そのため、題名や書き出しも、筆者の行動や言葉を読んで自分が何を考えたか、学んだかがわかるもののほうが、審査員の先生方にも「何について書かれている作文か」が伝わりやすくなります。
書き出しは、筆者の言葉をそのまま引用するというのも、印象的な書き出しになるいい方法です。
引用するときは「」を使うと、書き出しとして印象に残りやすくなります。
題名は、たとえば次のような感じです。
・大きなことを成し遂げるための小さな一歩
・One TEAMの威力
このように、この本を読んで何を考えたのかがわかる題名がおすすめです。
このような題名にすると、チームでやり遂げることや、その力について考えたことが伝わります。
詳しい書き方はこちらで解説しています。
▶読書感想文の書き方完全ガイド!コンクールで【入賞】をねらう中学生へ
まとめ|「リュウグウの砂に挑む」で読書感想文を書くなら

最後に、この本で読書感想文を書くポイントをまとめます。
次の項目にあてはまり、自分の考えや体験談が書ける人は、この本が向いています。
・宇宙や未知のことを調べることに興味がある
・チームで大きなことをやり遂げたことがある
・失敗したことを後悔している、失敗を乗り越えたことがある
・勉強につまずいている、何のためにやっているのか悩んだことがある
「リュウグウの砂に挑む」は、筆者の実体験をもとに、「未知への挑戦」「チームの力」「失敗の意味」を考えさせてくれる一冊です。
筆者の行動や言葉を受け取って、自分はどう捉え、考えたかを自分の言葉で書けば、あなたの考えがしっかり伝わる感想文になります。
課題図書で読書感想文を書くのは、入賞のチャンスが広がります。
題名と書き出しを工夫し、筆者の言動から学んだことを軸にして書いていきましょう。
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リュウグウの砂に挑む: チームで小惑星のサンプルを分析 (くもんジュニアサイエンス)
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